現在、全国に拠点がある企業様の工場を巡りながら、BCP(事業継続計画)復旧訓練を実施しています。その中で、東北にある工場が最もモチベーションが低いことに気づきました。
その理由として、従業員の皆さんは会社よりもまず自分たちの生活に精いっぱいになってしまうからです。東日本大震災の際には、個々の生活が優先され、会社のことにまで気が回らなかったという声が多く聞かれました。
具体的には、ガソリンが不足していたために車通勤ができず、2週間ほど出勤できなかったという意見もありました。その間に電気や水道などのインフラは復旧していたものの、人手が一番のボトルネックになってしまったのです。
特に車通勤が多い職場では、ガソリン不足が大きな問題となります。このような状況を防ぐためには、出勤した際にトイレや食事のフォローができる体制を整えることが重要です。また、ガソリン問題にも対応していく必要があります。
この会社のように全国規模の大企業であれば、本社や他工場から備蓄品などを提供するように応援に回るという方法もあるでしょう。
中小であっても、どこかの復旧段階で社員向けにどう食料等を確保していくかが課題になるおのと思われます。