中小企業強靭化法と中小企業・小規模事業者強靱化対策パッケージ

2019-02-03

中小企業庁、「中小企業・小規模事業者強靱化対策パッケージ」を検討する中小企業強靭化研究会の中間とりまとめがでました。

BCP普及のために「中小企業強靭化法」を今国会に提出、BCPに関する新たな認定制度をつくり、認定を取った企業へのインセンティブとして低利融資、補助金の優先採択(もの補助?)、防災向けの設備投資の一括償却措置を取るとともに、地方自治体は自分のところの条例でBCP認定企業に対して支援策を講じることが努力義務となります。そのほか金融機関や商工会議所のBCP支援が規定されます。

この点について個人的感想を書きます。

認定を取っても、公庫の低利融資、一括償却、補助金の加点だけではインセンティブが弱すぎて認定を取りたいというまでにはなかなかならないだろうというのが予測。補助金の優先採択が加点よりも強い意味合いであればわざわざ認定を取る意味があるけれど、今度は書類さえ作ればいいという企業とその仕事を受けてしまう偽物コンサルが現れるのは間違いないと思います。

地方自治体が独自で支援するように法律で努力義務化されるのですが、こちらは入札での加点やBCP策定費用の補助金などが想定されていると思います。入札の加点は建設業でBCPを策定するところは増加するでしょうが、やはり書類があればいい企業と偽物コンサルが跋扈するでしょう。
BCPの策定に補助金が出ることはコンサルの側にはありがたいですが、現状補助金が存在する安城や春日井ではあまり使われていないようです。ただ、一定規模の中小企業がきっちりBCPを策定するにはミラサポなどの公的な制度では無理があり、お金をいただいて、それなりに入る必要があります。補助金を出していただけるのはたいへんありがたいです。

偽物を防止するために、きっちり審査をしていくことが重要ですが認定の数が増えれば審査の質も低下するでしょうし、審査ができる人材が少ない。認定制度の書面審査などを中小企業診断士でという方法もあるとは思いますが、中小企業診断士で愛知県、岐阜県でBCP支援の実務をしているのは私を含め3人しかいないという現状です。三重県も同様な状況だと聞いています。中小企業診断士以外でもミラサポなどでBCP支援の実績のあるコンサルタントは希少な状況です。(通常、補助金をはじめ役所の審査は資格保有者が行うことが多いですが)
報告書にあるようにBCP支援の専門家として中小企業診断士への期待があり、中小企業庁としては経営の知識があり、コントロールしやすいので偽物が出にくいという意識があるとは思います。事実だと思いますが偽物も出ると思います。仕事の中身よりお金という同業者もいます。逆に志の高い診断士でこれから勉強したいという方であれば、ノウハウの公開は惜しみません。ただ、「BCPって金になるの?」という質問から入る人や、「どうやって仕事を取るの?」という人も多くて。。。そういう人には「お金になりません」と答えます。

認定制度ができて補助金とセットでビジネスになるだろうという人はご勘弁という感じです。こちらは地道にやってきたので。

商工会議所がBCP支援をすることになっていますが、こちらは小規模事業者なので経営指導員ばかりが動いて企業は動かないでしょう。

地銀、信金等地域金融機関にもBCP支援が努力義務となりますが、金融機関がどれだけ協力してくれるか?金融庁と経済産業省の横の連携ですが、金融庁はなるべく金融機関の自主性を尊重するほうにかじを切っています。

自分としては有効性の高いBCPをつくるには、金融機関と組んでBCP支援ができれば一定の効果があるとは考えてはいます。とくに信金さんはBCP支援を単独でするのは難しいと思います。そういう金融機関があれば是非お声掛けを。


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