西日本豪雨とBCP

今回の西日本豪雨は昨今の気候変動のなか水害というものが無視できないリスクだということが再認識されたと思います。

日本のBCPは地震とくに南海トラフを想定するけれども、欧米のBCPはとくに想定を決めません。
欧米の場合は、この従業員がいなかったら、この機械が使えなくなったらと結果事象の考え方をします。その意味では想定外に対応しやすいし、いろいろなリスクに対応しやすいともいえます。

日本の場合は原因から考えるから、「南海トラフ」があり「新型インフルエンザ」があり、「水害」があるという原因事象で議論して「水害」を想定していないよねという議論が起きます。

ただ、南海トラフを想定しても、BCPを策定する段階で、この機械が使えなくなったら、この従業員がいなければという形で結果事象を取り入れた考え方をしていればいいし、もっといえば自律的に判断できる人材育成ができていれば、当初に想定していないリスクが発生しても対応できるもののような気がします。

水害の場合は、地震のように突発的に発生するのではなく、前もって起こることがわかり準備できること。同じ地域でも水害の被害が大きい場所と無被害の場所があることなどの違いがある。そのあたりの違いだけを抑えておけば、ある程度は南海トラフを想定して作ったBCPの延長で対応できるような気がします。